「起業する」という言葉に、どこか夢のような壮大なイメージをもつ人がいます。
もちろん上場を目指すとなると、その道のりはとても長く険しいものでしょう。
「いつ売上がなくなるかわからない」という不安もよぎるでしょう。
でもポケットに入るような小さなひとり起業であれば、そのイメージは捨ててよいと思います。
ここでは、ひとり起業を目指した時に考えるべき、売上練習についてご紹介します。
まずはひとりで1,000円売り上げる!
既にやりたい事業プランが具体的にあって、売上が立つ確証のある人は突き進めばよいと思います。
でもそんな人はごくわずかでしょう。
なんとなくやりたいことはイメージしてるけど、売上は全然予想できない。という人が多いのではないでしょうか。
やりたいこともまだ迷ってるけど、とにかく起業したい。という人もいるのではないでしょうか。
やりたいことはさておき、最初の最初は「売上練習」だ
そんな方に私がおすすめするのが「売上練習」です。
「稼ぐ練習」と言ってもよいかもしれません。
サラリーマンをやっていると、当たり前のように仕事があって、当たり前のように取引先がいます。
当たり前のように売上があがってお金が動き、当たり前のように月に1回給料をもらいます。
それが起業すると、すべて当たり前ではなくなります。
初めてひとりで「売上」をつくらなければならないのです。
初めてやることは、とにかく簡単なことから練習することをおすすめします。
やろうと思っている事業とまったく違っていても構いません。
まずは「ひとりで売り上げる」ということを体験することが重要なのです。
アルバイトじゃだめなの?
「アルバイトやってたし、ひとりで稼いだ経験があるから大丈夫」という方は大きな勘違いをしています。
アルバイトはひとりでは稼いでいません。精査されたビジネスモデルのもとつくられたマニュアルにのって、自分の時間を切り売りしているだけです。
起業するということは、そのビジネスモデルをつくる側になることです。
その感覚の違いを理解することが、ひとり起業を目指すにあたって、最初に考えるべきことだと思います。
たとえ金額がアルバイトの何分の一でも、自分ひとりで売り上げた1,000円には素晴らしい価値があるのです。
売上練習3ステップ!ひとり起業を目指して
それでは私がおすすめする「売上練習」をご紹介します。
1. オークションで売る
不要なものをオークションで売る。
大きなプラットホーム上なので「ひとりで」とは言えないかもしれませんが、最初の練習には十分です。
これは経験したことがある人も多いと思いますが、この練習ではとにかく高く売れるように、商品写真、商品詳細の文章をこだわり抜きましょう。
- 一番高く買ってくれる人はどんな人か
- その人はどんなところが気になるか
- 買う人の立場になると、どういう情報が知りたいか
- 文章から信頼できる人かどうか、伝わってくるか
2. ココナラで買う
ココナラとは、個人のスキルがウェブ上で売り買いされているスキルマーケットです。
イラスト、デザイン、ITから占い、悩み相談まで、「こんなのが売ってるの」と驚くほど多岐にわたっています。
ここで、安価のものを買ってみましょう。
似顔絵でも文章でもアドバイスでも何でも構いません。とにかくたくさんあるので、いろいろ見てみましょう。
「売上練習」なのに買うの?と疑問に思った方もいるでしょう。
実はいきなり売るとなると、とにかくいろいろ考えすぎて前に進みません。そして買う立場を経験すると「自分でも売れる気がする」と思えるようになります。
「こういう風にお客さんに対応すればいいのか」などもなんとなくわかってきます。
3. ココナラで売る
今度は売ってみましょう。と言うと、必ず「売れるスキルなんてないよ」と言われます。
あえて言いますが、誰でもスキルは持っています。自分では大したことないと思っていても、それを必要とする人がどこかにいたりするのです。
自分が経験してきたことに関するものが一番良いと思いますが、極端な話、話し相手でも文字起こしでも何でも構いません。
ココナラで実際売られているものを参考にしてもいいでしょう。後から修正できますので説明文に悩む必要はありません。とにかくまずは出品しましょう。
もちろん誰にも買われません。
ここからがスタートです。
説明文を工夫したり、値段を下げてみたり、アイコンをつくってみたり。
ここでも「買う人の立場になって」試行錯誤するのです。
この試行錯誤自体が、今後事業を行なっていく際に、大きな力を発揮します。
いわばマーケティング練習です。
そして、初めて1,000円売れた時の喜びを、ぜひ知ってほしいと思います。
この「売上練習」、そんなに難しくないと思った方もいるでしょう。
そもそも「ひとりで売る」意味も理解しているから必要ないと言う方もいるでしょう。
こんなことよりも起業の勉強をした方が意味がある、と言う方もいると思います。
それでも私はこの「売上練習」を強くおすすめします。
本当に「やる」と「やらない」では雲泥の差が生まれると思っています。
ここには起業に必要な「行動力」「実際のお金の動き」「マーケティング思考」がつまっているからです。
ぜひ自分自身で確かめてみてください。